スカイ基地が出来るまで/空間デザインの流れ

00.はじめに
「空間デザインの実際の流れを知りたいです」との声を頂きましたので、昨年納品させて頂いたスカイピースの秘密基地のケースにて実際の私たちのデザインの流れを共有させて頂こうと思います。

01.ご要望を聞き、現場をみることから始まる
ご相談をいただき、まず先方のご要望のヒアリングと現場をみさせていただくことから始まります。今回のケースも同様でしたが、「既存図面の情報が不十分、そもそもないケース」が多々あります。そのような場合は現場調査時に実測も十分に行い、その空間にはまるのはどんなものが良さそうかファースト提案を行わせていただいております。
現場では、既存建物の状況、周辺環境などの確認、その空間はクライアントの要望を叶えられそうかなど。どのような空間ができそうかーインスピレーションの源が現場にあると私は感じています。今回の現場は、よくある倉庫で内部には本当に何もない空間で、床は土間コンが荒々しく打たれ、正面の見た目も至って普通の大きな扉がある倉庫がそこにありました。当初のご要望としては、白い体育館のような空間を作りたいとのことで、そのご要望をこの空間でどのように具現化するのが思考のはじまりでした。

02.空間のご提案
案の方向性を擦り合わせて合意・共に進めていくことを決めていただいたら契約を結ばさせていただき、その後本格的に内容を詰めていきます。
コンセプトをどのような空間にするのか、何度も打ち合わせを通し、クライアントの気持ちをくみ取り、理想の形を決めていきます。
今回は、白い体育館をイメージさせる空間をベースに宿泊機能を備えた空間も作ることになり、
下記のようなコンセプトにまとまりました。

コンセプト
「まず、この場所を訪れた者は、大きなスカイピースのロゴを配した「隠れ基地」に出迎えられる。大きな扉を開けると、そこには体育館の機能を持った空間が現れる。さらによく見ると奥の壁には、隠し扉が。その隠し扉を開けてみると、スタジオ機能を持つ空間が現れ、さらにその奥には、動画編集などを行える作業スペースが現れる。異なる機能を持つ空間を入れ子状に配置し、来客が思いがけない異なる空間に次々に対峙することで、来客に感動を届けられる。
そんな秘密基地の提案である。」(完成画像等の詳細はこちら


図面も平面図、立面図、断面図、設備関係、照明計画など‥ 施工見積に必要な図面をまとめ、その資料を持って、現地の施工会社に見積を依頼、全体の見積金額も確定し、合意が取れれば、いよいよ工事開始です。
施工会社のコネクションがない場合もアシストも致しますし、小規模な案件の場合は弊社で施工見積の提出も可能です。また、空間デザインなので、空間の仕様選定だけでなく、空間内で使用する什器や備品の選定も行います。

見えない扉
こだわりたいところは詳細図を起こします。
この空間でのこだわりポイントは「見えない扉」です。
この壁と一体化した扉か分からない扉があることで、向こうに何かがあった時のワクワク感に繋がり、「秘密基地感」を増大させています。

雲のテーブル
クライアントのブランドイメージをテーブルに落とし込みました。まるで空の上にいるかのような雲型のテーブルです。
これまでクライアント様が作られてきた世界観、そして、これから組み込まれていく記憶の断片として、空間はみられますので、空間デザインをする際にもその世界観について熟考する視点は大切です。既存のイメージがから違和感なく、そして刷新するような未来のイメージを空間に反映していきます。

03.施工開始。図面通り、法規通りに作業がされているかチェック。
私たちは、現場に通い、ちゃんと図面・意図通りに施工されているのか、最終的な仕上がりもちゃんとできているのか、手抜きがされてないかなどチェックを行います。
下地などの完成時など今後の作業により見えなくなる場所もあります。そのため進捗に応じて随時、現場に足を運びチェックを行います。

04.完成・引渡し
そして、ついに完成・引渡しです。最終的にクライアント様にも現地で出来栄えを確認していただき、問題なければ、引渡しとなります。この引渡しの際に喜んでいただいている顔を見るのは、嬉しいものですね。

05.運用開始
そして、ついに空間を使って頂くフェーズです。ただ、引渡しで終わりではなく過程であり、その後使用される空間というものは、その時、その時で必要とされる形に変わっていくものだと思います。
私たちHAPPIDEZAはお客様に長く寄り添う会社でありたいと考えています。ぜひ、その際もお気軽にご相談ください。

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